2000年代スクリーモ。僕が求めた激情エモーショナル。

本ページはプロモーション(広告)を含みます
2000年代のスクリーモ。歪の再発はエモとメロコアハイブリットから。 Music

僕がスクリーモというジャンルを貪るように聴いていたのは、社会人になりたての頃だった。
当時はDrive-thruレコード全盛期。New Found Gloryの爆発的ヒットを起点に、パンク・ロックのシーンがよりエモーショナルな方向へと塗り替えられていた時代だったと記憶している。

Drive-Thru Records | Official Merchandise – Drive Thru Records

その流行の渦中、当時通い詰めていたHMVの特設試聴コーナーでFinchに出会った。ヘッドホンから流れてきたそのサウンドが、僕とスクリーモの運命的な出会いとなった。

激情と静寂のハイブリッド

メロコアからハードコア、そしてエモコアへと傾倒していた当時の僕にとって、スクリーモが提示した「激情的な叫び(スクリーム)」と「疾走感・爽快感溢れるメロディ」の組み合わせは、まさにいいとこ取りのハイブリッドだった。

特にThe Get Up Kidsなどの瑞々しいエモを通過した耳に、Finchのサウンドは新鮮に響いた。1990年代の硬派なスクリーモを知る諸先輩方からすれば、それは「邪道」と映ったかもしれない。しかし、僕にとってのスクリーモの原典は、間違いなくこの瞬間のFinchから始まったのだ。

エモコアを掘り下げていく過程で、ギターを「鳴かせる」ためには単なる歪みだけではなく、空間系を駆使し、繊細に表情を変える必要があることを学んだ。MineralHot Water Musicのギターに涙した夜もあった。だが、Finchを聴いて思い出したのは、やはりエッジの効いたディストーションの心地よさ、そして腹に響くストイックなブリッジミュートの快感だった。

  • Finch / ”What It Is To Burn”
    初めて出会ったスクリーモにして、今なお色褪せない名盤。
    ボーカルの「静(メロディ)」と「動(叫び)」の対比はもちろんだが、ギタリストとしての僕の耳を捉えて離さないのは、『New Beginning』や『Letters to You』で聴ける、正確無比なブリッジミュートだ。

    この重厚かつ、ハイゲインながらもプレゼンスが突き刺さる鋭いサウンド。調べてみると、どうやらMESA/BOOGIERectifier(レクチファイアー)によるものらしい。ギタリストなら誰もが一度は憧れるアンプのドストライクだ。アルバム全体に漂う、ある種の「陽」の空気感。それがスクリーモという激しい音楽を、これほどまでに美しく昇華させている。

  • Funeral for a Friend / ”Casually Dressed And Deep In Conversation”
    アルバムジャケットの陰鬱なアートワークとは裏腹に、驚くほどキャッチーで洗練されたアンサンブルが響く。ベースの重低音と、地を這うようなツインペダルのバスドラムが心地よい。特に『Bullet Theory』の鋭利なギターリフから歌い出しへの流れは、いつ聴いても味わい深いものがある。

    彼らのサウンドメイクを紐解くと、リードギターのKris Coombs-RobertsがGibson SGを使用しているという事実に辿り着く。やはりSGは良い。そのSGをBognerのUberschallに叩き込むことで、あの攻めたヘヴィサウンドを生み出しているのだ。SG使いの端くれとして、この組み合わせには強いシンパシーを覚えざるを得ない。

  • Thursday / ”War All The Time”
    Thursdayを語る上で、僕が敬愛するenvyとの交流は外せないエピソードだ。両者はスプリット盤をリリースするほどの深い仲であり、音に対する精神性において通じ合うものがある。そして、ThursdayもまたSGを愛用している。

    前述の二機に比べ、Thursdayのサウンドは極めて独創的だ。 名盤”War All The Time”の『For the Workforce, Drowning』から、彼ら独自の世界観が炸裂する。 Funeral for a Friendの重厚なSGとはまた違う、乾いた質感の表情。退廃的でポストアポカリプスを感じさせる空気感。『Signals Over The Air』の奥行きある残響を聴けば、彼らが単なるスクリーモバンドではなく、音の風景を描くアーティストであることがわかる。

    彼らがチョイスしているのはMatchless DC-30Bad Cat Lynxといったブティックアンプ。歪みに頼り切るのではなく、エフェクターを駆使して「たどり着いた音」であることが、そのトーンから伝わってくる。

泥臭いGain Maxから、モダンなソリッドサウンドへ

僕の音楽的な遷移は、このあとメタルサウンドへと寄っていくことになる。そのきっかけは、今回のスクリーモ体験で再確認した「歪みの魅力」に他ならない。

激情の果てに辿り着いた、重厚で鋭利なトーン。
そうして出会ったKillswitch Engageを皮切りに、僕はさらなる重低音と熱量を求め、新たなジャンルの扉を叩いていくことになるのだ。

アーティストの楽曲は、Amazon Musicでも幅広く配信されています。 まずは無料体験で、高音質な『音』の深淵に触れてみてください。詳細は下のバナーをクリック!

Amazon Music Unlimited

コメント

タイトルとURLをコピーしました