※警告 本記事では、DLC「アトランティスの運命」で訪れる特別なエリアについて触れています。ストーリーの核心には触れませんが、その圧倒的なビジュアルと「空気」を、何の予備知識もなくその目で初めて見たい方は、今すぐブラウザを閉じてください。
Assassin’s Creed Odyssey
UBI SOFTが2018年にリリースした、紀元前430年のギリシアを舞台にしたオープンワールドゲーム『アサシンクリード オデッセイ』。
ソクラテスやヘロドトスといった実在の人物との邂逅、そして緻密な考証によって再現された当時の世界観は、シリーズの中でも屈指の完成度を誇る。物語のメインテーマ『Legend of the Eagle Bearer』は、その古代ギリシアの力強さを見事に表現した名曲だが、広大なギリシアを旅する中で、どうしても「この曲ではない」と感じる場所があった。
それは、DLCの舞台として描かれる、神話的な理想郷「エリュシオン」。

完璧な理想郷に漂う「死の静寂」
ギリシア神話における「エリュシオンの野」は、選ばれし英雄たちが死後に辿り着く場所。夜がなく、永遠に涼やかな風が吹き、黄金の花が咲き誇る。そこは神秘的で完璧な世界でありながら、同時に「生者」が存在しない、どこか空虚な美しさに満ちている。
ゲーム内で描かれるこの地を馬で駆けるとき、僕の心に最も深く、鋭く刺さったのは、公式のテーマ曲ではなかった。
それが、Pray for Soundの『Anything Can Be』だ。
聴いてほしいのは「1分48秒」からだ。 1分48秒を過ぎた瞬間、世界は一変する。YouTubeのような圧縮された音では到底届かない、リバーブの最後の最後、消え際の一粒子までを感じ取ってほしい。アーティストを直接支援できるBandcampでの視聴を強く勧める。
「Anything Can Be」が暴き出す、美しくも残酷な情景
冒頭の爽快なリズムに惑わされてはいけない。1分48秒、曲調が展開するその刹那、僕は『オデッセイ』のエリュシオンという場所の「真実」を見た気がしました。
光に満ちた大地に穏やかな風が吹き抜け、馬の足跡からは砂埃ではなく色鮮やかな花が舞い上がる。スローながらも執拗に、心臓の鼓動のように刻むドラム。そして、天から降り注ぐようなストリングスの旋律。
そこに重なるのは、広い大地へ、そして死後の世界の果てまで響き渡るような、深いリバーブを纏ったクリーントーンだ。
この音は、ただの「綺麗」ではない。エリュシオンという「死後に辿り着く場所」が持つ、眩いほどの美しさと、そこにある逃れようのないメランコリックな情景――その両方を、このクリーントーンが見事に暴き出している。
おわりに
この曲を聴いて、あなたはどう感じただろうか。
僕が感じたこの「音と情景」の一致が、あなたにとっても真実なのか、あるいは全く別の世界が見えたのか。もし、このクリーントーンの消え際に何かを感じたのなら、言葉にして聞かせてほしい。
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