【ウィッチャー3】血塗られた旅の果てにある安息。Christoffer Franzén『Amber』が照らすコルヴォ・ビアンコの木漏れ日

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血塗られた旅の果てにある安息。Christoffer Franzén『Amber』が照らすコルヴォ・ビアンコの木漏れ日 Music × Game

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⚠️ 【重大なネタバレ注意】
本記事は『ウィッチャー3 ワイルドハント』および大型DLC「血塗られた美酒」の結末、ならびにゲラルトの最終拠点(コルヴォ・ビアンコ)に関する重大なネタバレを含みます。未プレイの方は絶対にご留意の上、お読みください。

血生臭くダークな世界から、光あふれるトゥサンへ

『ウィッチャー3 ワイルドハント』の主人公ゲラルトの歩んできた道は、常に死と隣り合わせの過酷なものだった。

養女シリを巡る、得体の知れないワイルドハント達との壮絶な死闘。DLC「無情なる心」で巻き込まれた呪われた貴族との恐ろしい事件。そして「血塗られた美酒」における、吸血鬼たちとの血塗られた戦い。

彼の生きる世界は、泥と血にまみれたダークファンタジーそのものである。ゲラルトの本来の拠点は雪深い「ケイア・モルヘン」だが、そこはウィッチャーの砦であり、彼が一人で静かに暮らすにはあまりにも広すぎた。

しかし、「血塗られた美酒」の物語の果てに、ゲラルトは成り行きから思いがけない場所を手に入れる。

ニルフガードやノヴィグラドの喧騒から遠く離れた温暖な地、トゥサンにある穏やかな邸宅「コルヴォ・ビアンコ」だ。

コルヴォ・ビアンコの自宅。決して豪華ではないが、程よく広い屋敷がゲラルトの最終到達地点となった。
コルヴォ・ビアンコの自宅。決して豪華ではないが、程よく広い屋敷がゲラルトの最終到達地点となった。

「コルヴォ・ビアンコ」というささやかな幸福

イタリア語でコルヴォは「カラス」、ビアンコは「白」を意味する。この名がトゥサンの地名としてどのような由来を持つかは定かではないが、ワインの産地であるトゥサンにおいて、この邸宅もまた見事なブドウ畑に囲まれている。

まるで現実の南仏やイタリアを思わせる、陽光に満ちた美しいエリア。

ゲラルトの自宅から眺めるコルヴォ・ビアンコの広場。血生臭い戦いとは程遠いのどかな景色が広がる。
ゲラルトの自宅から眺めるコルヴォ・ビアンコの広場。血生臭い戦いとは程遠いのどかな景色が広がる。

ここには決して豪華絢爛な城があるわけではないが、穏やかな屋敷や広場があり、美しい小川が流れている。長く暗い旅を続けてきたウィッチャーの人生には到底似つかわしくない、しかし確実にそこに存在する「ささやかな幸福感」が満ちているのだ。

物語の終盤、ゲラルトはすべてを片付け、このコルヴォ・ビアンコで静かに暮らすことになる。(近年、ウィッチャーの新たなプロジェクトが発表されたが、この美しい地に落ち着いたゲラルトに、今後どのような展開が待っているのかも気になるところだ。)

この長きにわたる過酷な旅の果てに見つけた、ほんの少しの光のような安息の情景を、Christoffer Franzénの『Amber』という楽曲が完璧に表現してくれている。

木漏れ日と天国感を奏でる『Amber』

Christoffer Franzén(クリストファー・フランツェン)は、光が射すような美しいサウンドで知られるシネマティック・ポストロックバンド「Lights & Motion」の旗手であり、本作はそのソロプロジェクトによるものだ。

楽曲『Amber』は2分48秒と、ポストロックやアンビエントの楽曲としては非常に短い部類に入る。

しかし、この「短さ」こそが、長すぎる血塗られた戦いを経てようやく手にした、ゲラルトの「束の間の安息」という脆くも尊い情景に見事に当てはまるのだ。

曲の全編を通して、アコースティックなピアノが優しくメインの旋律を奏でる。そこにアンビエント色の強いシンセサイザーが加わることで、まるで美しい木々の間から陽の光が穏やかに降り注ぐような感覚に包まれる。

美しくきれいな小川がゲラルトの屋敷裏にせせらぐ。ケイア・モルヘンとは異なる美しさがそこにはある。
美しくきれいな小川がゲラルトの屋敷裏にせせらぐ。ケイア・モルヘンとは異なる美しさがそこにはある。

シンセサイザーが生み出す圧倒的な「エデン(天国)感」と、アコースティックピアノがもたらす「身近で触れられる温度感」。この相反する二つの音が重なり合うことで、コルヴォ・ビアンコという奇跡のような場所の情景が、聴く者の脳裏に鮮やかに浮かび上がるのである。

トゥサンの風を直挿しで体感する「Sennheiser HD 599」

こののどかなコルヴォ・ビアンコに響き渡る『Amber』を極限まで深く味わい、ゲラルトの幸福感を共有するためには、Sennheiserの開放型ヘッドホン「HD 599」が最も適切な選択となる。

① E.A.R.テクノロジーで感じる「トゥサンの風」

HD 599には、ドライバーユニットを耳に対してわずかに傾けて配置するゼンハイザー独自の「E.A.R.(Ergonomic Acoustic Refinement)テクノロジー」が採用されている。この設計により、アンビエント色の強いシンセサイザーの音が耳元に平面的に張り付くことがない。斜め前方から自然に部屋の空気を伝わってくるような、圧倒的な奥行きと立体的な空間表現を生み出すのである。目を閉じれば、まるでコルヴォ・ビアンコのテラスを吹き抜ける風を直接肌で感じているかのような没入感を得られる。

② メッシュ構造が描く「残響の静寂」

計算し尽くされたオープンバック(開放型)のメッシュ構造は、不要な音の波を淀みなくハウジングの外へと逃がす。音が内部で一切こもらないため、『Amber』の主軸であるピアノの余韻や、シンセサイザーの残響音がスッと空気に溶けて消えゆく「静寂」を極めてリアルに表現できる。この開放型特有の「空気の抜け感」こそが、長い旅の末に見つけた安息を何倍にも引き立てるのである。

③ 軽量アルミボイスコイルによる「繊細な輪郭」

自社開発の軽量アルミボイスコイルと高性能振動板は、微細な電気信号への反応速度(トランジェント特性)が極めて優秀だ。そのため、どんなに小さな音であってもボヤけることなく、くっきりとした輪郭を保ち続ける。『Amber』の繊細なピアノのタッチはもちろん、ゲーム内でゲラルトの耳に届く微かな環境音や小川のせせらぎまで、その「正確な定位感(配置)」を完璧に捉えきるのだ。

長い旅の果てに辿り着いた、穏やかな南仏のテラス。HD 599の開放的な空間表現と淀みのない静寂は、コルヴォ・ビアンコを吹き抜ける優しい風と木漏れ日を、あなたの耳元へダイレクトに届けてくれる最高の相棒となるはずだ。

おわりに

どれほどの血と泥にまみれようとも、その旅の果てには、ささやかながらも確かな幸福が待っていた。

『ウィッチャー3』でゲラルトと共に途方もなく長く暗い道を歩み抜き、コルヴォ・ビアンコに辿り着いた後は、ぜひChristoffer Franzénの『Amber』に耳を傾けてみてほしい。

天国のように優しく、そして身近なピアノの旋律が、すべてを終えた白狼の静かな安息を、あなたの心に温かく刻み込んでくれるだろう。

そして、2027年にリリース予定のDLC「追憶の調べ」ではゲラルトはこのトゥサンを離れ再び戦いの地へ赴くことになるのだろうか。

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