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⚠️ 【微ネタバレ注意】
本記事は『ライズ オブ ザ トゥームレイダー』における幻の都市キーテジの情景や、物語のテーマ(不老不死の残酷な運命など)に触れています。 決定的なストーリーの結末には触れていませんが、ご留意の上お読みください。
幻の都市「キーテジ」と、裏切られた理想郷
これまで当ブログでは、ギリシア神話の「エリュシオン」、古代エジプトの「アアル」、あるいは海賊たちの「リバタリア」など、ゲーム内で描かれる数々の「伝説の地(理想郷)」を取り上げてきた。 しかし、今回紹介する『ライズ オブ ザ トゥームレイダー』で描かれる理想郷は、それらとは全く異質な存在だ。
本作の舞台となる「キーテジ」は、ロシア正教によって語り継がれる幻の都市である。 13世紀のモンゴル帝国の侵略から逃れるため、神の導きにより町全体が霧に包まれ、水中に沈んだという伝説を持つ。(別名:ロシアのアトランティスと呼ばれる) 「選ばれたもののみがたどり着け、そこで生涯あるいは永遠を生きることができる」というポピュラーな世界観を持つこの場所は、本来であれば幸福に満ち溢れた美しい世界であるはずだ。
しかし、ゲームの中でララ・クロフトが辿り着いたキーテジは、凍てつく荒廃した重苦しい街であった。 不老不死を求めた先にある残酷な運命を暗示するかのように、極寒の暗い廃墟として描かれているのだ。

交わることのない違和感と美しい廃墟
暗く不気味な世界であるにもかかわらず、そこにはなぜか「美しい廃墟」としての恐ろしいまでの魅力がある。 そして何より、このキーテジの世界観にはどうしても拭えない「違和感」が存在する。
その違和感の正体とは、「極寒のシベリア」という環境と、「温暖な地域のビザンティン様式」の建物が組み合わさっていることだ。 決して交わることのないはずのこの二つが、雪と氷の中で混ざり合っている。このミスマッチな情景こそが、美しい違和感の原因なのだ。 この凍てつく異世界に、If These Trees Could Talkの『Red Forest』が鳴らす轟音を重ねてみたい。

『Red Forest』の不穏な轟音と、孤独な足取り
If These Trees Could Talkは、トリプルギターを擁するポストロックバンドだ。
『Red Forest』は、冒頭の乾いた冷たいギターから静かに幕を開ける。 この不穏な空気感は、やがて分厚い音の壁へと展開し、まるでシベリアの厳しい冬の猛吹雪のように聴く者を飲み込んでいく。 アルペジオのギター、メロディ、そしてトレモロ奏法のギター。 3本のギターが複雑に混ざり合うことで生み出される重厚感は圧倒的だ。
しかし、この曲で印象的なのはギターだけではない。強いアタック感を持つベースの存在だ。 中盤からさらにその存在感を増す地を這うようなベース音と、トレモロ奏法の響きは、極寒のキーテジをたった一人で歩み進めるララ・クロフトの孤独で力強い足取りそのものである。 そして、曲全体を包み込む不穏なコード進行が、シベリアの雪とビザンティン様式という「交わることのない違和感」を見事に音として表現しているのだ。
猛吹雪を直挿しで体感する「Sennheiser HD 599」
この『Red Forest』が持つ極限の没入感を味わい、冷たい違和感の中に身を投じるためには、やはりSennheiser(ゼンハイザー)の開放型ヘッドホン「HD 599」が絶対的におすすめだ。
独自技術の「E.A.R.テクノロジー」によって生み出される立体的な音場は、トリプルギターの複雑な絡み合いを、まるでシベリアの猛吹雪のようにリアルに描き出してくれる。 さらに、軽量アルミボイスコイルと高性能振動板の速いレスポンスにより、地を這うような不穏なベース音の輪郭を全く濁らせず、タイトに表現してくれるのだ。 オープンエアーならではの「音の抜け感」も相まって、冷たく広大なシベリアの大地に放り出されたような、圧倒的な空間の広がりを感じられるだろう。
そして何より、これだけの音響体験が「アンプ不要の直挿し」で100%鳴り切るのが、最大の強みである。
余計な機材を買い足す必要はない。コントローラーやPCに繋ぐだけで、トリプルギターの猛吹雪があなたを包み込む。HD 599の圧倒的な空間表現は、今すぐあなたをララと同じ極寒の雪山の真ん中へと連れて行ってくれるはずだ。
おわりに
不老不死の果てに待っていた、凍てつく荒廃した理想郷キーテジ。 『ライズ オブ ザ トゥームレイダー』で、決して交わるはずのない違和感に満ちた美しい廃墟を探索した後は、ぜひIf These Trees Could Talkの『Red Forest』に耳を澄ませてみてほしい。
トリプルギターが織りなす冷たく分厚い音の壁と、孤独なベースの足音が、シベリアの猛吹雪と共に、あなたを再びあの不穏で美しい異世界へと誘ってくれるだろう。
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