【アサシンクリード オデッセイ】凍てつく冥府と死の匂い。MONO『Cyclone』が描く美しくも冷酷な地獄の轟音

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【アサシンクリード オデッセイ】凍てつく冥府と死の匂い。MONO『Cyclone』が描く美しくも冷酷な地獄の轟音 Music × Game

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本記事で紹介する『Cyclone』の氷のようなアルペジオや、後半に押し寄せる轟音の嵐を余すことなく体験するなら「ハイレゾ音源」でのリスニングが必須です。 ぜひAmazon Music Unlimitedの最高音質で、冥府の澱んだ空気感を耳元で感じてみてください。

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⚠️ 【微ネタバレ注意】
本記事は『アサシンクリード オデッセイ』のDLC「アトランティスの運命」における第二章「ハデスの責め苦(冥府)」の舞台設定や情景に関する記述を含みます。決定的なストーリーのネタバレはありませんが、ご留意の上お読みください。

業火を持たない、冷たく重いギリシアの地獄

日本人の一般的な「地獄」のイメージといえば、マグマがそこらじゅうで煮えたぎり、亡者のうめき声とボコボコとした音が常に聞こえる灼熱の世界だろう。 しかし、『アサシンクリード オデッセイ』で描かれる地獄――「冥府」の世界は、その印象とは全く異なる。非常に静かで、凍えるように冷たく寒い環境なのだ。

以前このブログで紹介した、死後の楽園「エリュシオン」の光り輝く美しさとはあまりにも対照的である。 神話において、冥府の女王ペルセポネは年の3分の1を冥府で過ごす。彼女の母である豊穣の女神デメテルがその間悲しみ、地上に実りをもたらさなくなったことが「冬」の起源だと言われている。 おそらく、この「デメテルがいない冥府」という概念が影響し、オデッセイの冥府もまた、極寒で視界が澱んだ絶望的な世界として構築されているのだろう。

冥府の女王ペルセポネ。冥府の冷たく重く澱んだ空気にひっそりとたたずむ。
冥府の女王ペルセポネ。冥府の冷たく重く澱んだ空気にひっそりとたたずむ。

イトスギの死の匂いと、澱んだ黄色の世界

この冥府の世界は黄色く澱んでおり、生者が決して立ち入ってはならない「死の匂い」が充満している。 しかし、それはドロドロとした腐敗臭というよりも、どこか神秘的で儀式的な匂いだ。古代ギリシアにおいて死の象徴とされ、葬儀でも用いられた「イトスギ」の香り。いわば、日本のお葬式における白檀の香りのような、静かで厳かな死の匂いである。

冥府の中心にある巨大な亡者の石造。まるでラオコーン像のような不気味さがある。
冥府の中心にある巨大な亡者の石造。まるでラオコーン像のような不気味さがある。

この絶望的で澱んだ世界にも、ペルセポネの像やギリシアのポリスのような美しい建築物が点在している。 この「冷酷な環境の中に佇む美術的な建造物」という異質で重い空気感に、僕は日本が世界に誇るポストロックバンド、MONOの『Cyclone』という楽曲を重ねてみたい。

イトスギはヒノキの香りをベースにしつつ、柑橘系に多く含まれる成分(リモネン)や、ややスパイシーで軽やかな香り。リラックス効果もあるので、興味があればぜひ。

氷のアルペジオから轟音の嵐へ:MONO『Cyclone』

MONOのアルバム『The Last Dawn』に収録されている『Cyclone』は、非常に寂しくメランコリックなギターのアルペジオから幕を開ける。

この孤独で氷のようなアルペジオは、冥府の凍てつく環境や、音の少ない静かな情景と恐ろしいほどにシンクロする。 しかし、曲は中盤から一変する。ツインギターによる深い歪みが重なり合い、まさに「サイクロン」のような音の壁(轟音パート)へと飲み込まれていくのだ。 この冷たく重い轟音の嵐こそが、多くの人間が死後に向かう澱んだ世界の圧倒的な絶望感を見事に表現している。

サイクロンの中でメロディを分離する「Sennheiser HD 599」の魔法

この『Cyclone』が放つ氷のような冷気と、後半に押し寄せる轟音の嵐を、一切の破綻なく体験するために提案したいのが、Sennheiser(ゼンハイザー)の名機「HD 599」だ。

まず、前半の冷たいアルペジオと空間の広がり。これはHD 599の「E.A.R.テクノロジー(傾き設計)」の独壇場だ。 音が耳元に平面的に張り付くのではなく、明確な「奥行き」を持って響くため、冥府の重く澱んだ空気感や、あのイトスギの匂いすら感じるようなリアルな空間が再現される。

そして、中盤からのサイクロンのような轟音パート。一般的なヘッドホンでは音がダマになり、ただのノイズに聴こえてしまう。 しかし、HD 599の計算し尽くされたオープンバック(開放型)メッシュ構造は、どれだけ音が重なってもこもることがない。 さらに、「軽量アルミボイスコイル」を搭載しているため、トランジェント特性(音の反応速度)が極めて優秀だ。 その恩恵により、激しい嵐の中でも重いベース音に埋もれることなく、美しく切ないメロディの輪郭を明確に捉え続けることができるのである。

氷のようなアルペジオが描く冥府の冷気と、儀式的な死の匂い。HD 599の「E.A.R.テクノロジー」による圧倒的な奥行きは、あなたが本当に澱んだ冥府の黄泉路に立っているかのような錯覚を与え、轟音の中でも切ないメロディの輪郭を美しく分離してくれるはずだ。

おわりに

マグマの業火ではなく、ただ静かに、冷たく重く広がるギリシアの地獄。 『アサシンクリード オデッセイ』でその絶望的な美しさを孕んだ冥府を彷徨った後は、ぜひMONOの『Cyclone』に身を委ねてみてほしい。

氷のようなアルペジオから吹き荒れる轟音の嵐が、死の匂いが充満する澱んだ世界へと、あなたを再び引き摺り込んでくれるだろう。

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